自己肯定感
カウンセリングをしていると、
お悩みの根底に、
「自己肯定感」の低さがある、と
感じることが、少なくありません。
最近では、
この「自己肯定感」という言葉も
かなり一般的に聞かれるようになりましたが、
改めて、
「自己肯定感」とは何か、
考えてみたいと思います。
これは簡潔に言うと、
自分を肯定する感覚です。
「私は私のままで良い」と、
自分が感じているかどうか、
考えてみてください。
逆に、
「自己肯定感」が低い人に見られる
考え方の特徴の一つとして、
「〇〇ではないから、自分はダメだ」とか、
「□□さんの方が、私より凄い」とか、
という考え方があります。
そうなると、
例えば、人から何か注意を受けた時に、
仕事内容に対する指摘であっても、
自分自身を否定されたように感じます。
指摘した側は、
そこまで言ったつもりがなくても、
必要以上に傷ついてしまったり、
分かっていても落ち込み過ぎてしまったり、
言われた本人も、とても辛い思いをします。
新しいことに直面した時には、
チャレンジする前に諦めてしまったり、
課題があると、
自分に無理な負荷をかけてでも、
乗り越えなければいけない、と、
自分を追い込んでしまったりもします。
一生懸命やっているし、
かなりの犠牲をはらっているのに、
ちっとも幸せになれない。
それもそのはずです。
自分で自分を受け入れられないと、
周囲からの評価に頼ることになるため、
上には上がいるので、
どれだけやっても、安心することができないからです。
また、これはよくある誤解なのですが、
自己肯定感が高い人が、
傲慢だったり、
やたら自信満々なのではないか、
というふうに思われています。
しかし、これは誤解です。
これもまた、自己肯定感が低いがゆえの反応です。
自分への自信のなさから、
自分を防衛するため、
逆ギレしたり、他人をおとしめたりして、
素直に注意を受け入れることができません。
結果として、
本人は周囲から誤解され、
成長もせず、疎まれる結果となります。
もちろん、これは本人が望むものではないでしょう。
周囲の人からの発言に、
素直に反応できない場合には、
このような自己肯定感の低さがあるかもしれません。
自己肯定感が高ければ、
周囲からの評価が低くても、
それで自分の首を絞めるようなことはなくなります。
自分は「完全な状態」と思っているわけではなく、
もちろん、直すべき欠点もあると認識していますが、
根本的には、
「生きているだけで自分は完璧な存在である」ということを受け入れているので、
欠点も含めて、自分を認めて愛しているのです。
自己を受け入れていると、
周囲からの評価に動じることはなくなります。
評価が低くても、
自分の存在には影響しないからです。
行動にだけ注意を払っていけば良い。
このような人は強いです。
軸があり、決して折れない。
これが、自己肯定感が高い人の考え方です。
自己肯定感は、
全ての考え方の基本になると思っていますので、
是非これを高めていけると良いな、と考えます。